感染経路別予防策とは?
2020.03.10
接触感染

●接触感染とは
・直接接触感染:感染者から微生物が直接伝播する。
・間接接触感染:微生物に汚染した物や人を介して伝播する。
●接触感染する病原体・感染症とは
薬剤耐性菌(MRSA、MDRP、VREなど)、クロストリジウムディフィシル、感染性胃腸炎(ロタウィルス、ノロウィルスなど)、疥癬 など
●接触感染予防策(個人防護具)
・患者や患者周辺環境に触れる時には手袋を着用する。
・患者や患者周辺環境に直接触れる可能性がある場合にはガウンを着用する。
・個人防護具は病室体退室前に外し、手指衛生を行う。
飛沫感染

●飛沫感染とは
感染している患者が咳やクシャミ、会話などで放出した微生物を含む5μmより大きい飛沫が、感受性のある人の口腔粘膜、鼻粘膜、結膜などの粘膜に付着することによって感染する。
●飛沫感染する感染症とは
百日咳、喉頭ジフテリア、髄膜炎菌肺炎、マイコプラズマ肺炎、インフルエンザ、風疹 など
●飛沫感染予防策(個人防護具)
医療従事者や面会者が飛沫予防策が必要な患者さんの部屋に入室する場合は、サージカルマスクを着用する。
空気感染

●空気感染とは
微生物を含む5μm以下の飛沫核が、長時間空中を浮遊し空気の流れによって広範囲に拡散し、その飛沫核を感受性のある人が吸入することによって感染する。
感染している患者が咳やクシャミ、会話で放出した飛沫から水分が蒸発し、飛沫核となる。
●空気感染する感染症とは
肺結核、喉頭結核、麻疹、水瘡 など
●空気感染予防策(個人防護具)
結核と診断されているか、疑いのある患者の病室に入る時は、N95微粒子用マスクまたはそれ以上の高レベル呼吸器防護用具を着用する。
「日本環境感染学会教育ツールVer.3.2より引用」
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